「人を動かす」編も4回目となりました。前回に引き続き、「褒めて育てる」にクローズアップして具体的な部下の動かし方を書いていってみたいと思います。
朝礼と個別ミーティングの2本立て
とにかく対話路線を徹底的に貫きました。
毎朝、朝礼を欠かさず行います。内容的には昨日の売上実績を中心に数字の確認。
当日の売上予算、各部門の概算目標値、その日のイベント情報などなど。
あと、前日にワンちゃんが売れていたらそれを皆の前で発表し、戦意の高揚を図ります。やはり犬猫生体が売れるとスタッフの勢いや目の輝きが違っていましたからね。
最後に接客五大用語を唱和しておしまい。
この朝礼は最初の頃はやったりやらなかったりですが、毎日やる方がやはりいいですね。
日によっては話すネタがない時もありましたが、例え、ルーティンワークと揶揄されても欠かさずやる事はスタッフたちのモチベーションを降下させない役目は果たせたんじゃないかな?と思います。
次が個別ミーティングです。
個別ミーティングこそがスタッフを褒める手段
私は個別ミーティングに神経を尖らせました。やはりお店の開業時間がきてお客様が入ってくるとスタッフに目を行き届かせ切るのは無理があります。それは店舗が300坪近い大型店舗でもあったからです。
そこでまずは各部門長を中心に週1回ペースでミーティングを行います。この時にこちらの伝えたい事を効率よく伝える訳です。
この時間がカーネギーの教えを生かせる最も有意義な時間となりました。
個別ミーティングの内容
この個別ミーティングはこちらが一方的に話をするような事のないよう、気を使いましたね。人によっては店長と1対1で面談するだけでも緊張してしまってこちらの言ってることが頭に入っていない人もいたと思います。
そこで私はカーネギーの教えの通り、そのスタッフの長所やいいところを3つ探しだして褒めていました。そして、いくら店長と部下との話とはいえ、なあなあの関係にはなれません。能力の高い部下といえども節度と良識を持たせ、上下関係をしっかり意識させておかないと組織の中では生きていけなくなるからです。
よって飴と鞭を使い分けました。そのスタッフの力量と能力を見極めてそれぞれに応じた予算を与えます。でないと、とても大型店の予算なんて達成できませんからね。
店長はスタッフの動きを日頃からしっかり観察して観ておかなければなりません。そしてミーティングの場でそのスタッフの活躍ぶりを例を挙げて褒めていくのです。その時に課題を与える事も忘れません。スタッフには常に前を見てもらって成長してもらわなければなりませんから。
彼らの活躍なくしてお店の予算は達成出来ませんからね。その予算達成のためにいかにしてスタッフのモチベーションを上げ続けるか。それが店長に与えられた最大のテーマという事になります。
さいごに
私はこの店舗の時にスタッフ達の人事評価権も会社と渡り合ってやらせてもらいました。
やはり、スタッフ達の活躍を一番、間近で見ているのは店長です。数字だけでは見えないそのスタッフの頑張り具合や努力の跡も何とかして評価基準に照らし合わせて評価していきました。
当時、ペットショップにおいて店長が人事評価に参画させてもらっていた例はあまりなかったのではないでしょうか?
個人面談をすることによって店長とスタッフの距離と考え方を共有し、翌日の朝礼等で全員の前で成果を発表し達成感を味わってもらう。
この繰り返しによってあの当時、何とかやれていたと思います。大型店舗はいくら店長個人がペットに精通していても売り上げは作れません。いかにして多くのスタッフに店長の考えを共有してもらい同じ歩調で成果を出していくか。
カーネギーの教えはそのヒントを分かりやすく明快に教えてくれているのです。
コメント