前回の新たなブラック企業対策について その1【企業名の公表】に続きまして就活生たちに送るブラック企業対策を書いてみたいと思います。
経営者(創業社長)の経歴が正しく記載されているか?
皆さん、まずは希望する企業のホームページやサイトをチェックされると思います。大体、これらのページは小綺麗にまとまっていますよね。中には見にくいサイトもありますが。しかし、見易い、見にくいはあまり問題にしなくてもいいと思います。
所詮、ネットに流している情報は6割方がその会社の美辞麗句ですから。綺麗な(?)サイトでしっかり確認しておいて欲しいのはその会社の社長の経歴や略歴です。
最も警戒しなければならないのはその経営者が何度も会社を立ち上げているか、という事。しかも短期間で。こういった事をやっている経営者はすでにかなりのブラック実践家といっていいでしょう。
前の会社でもその前の会社でもブラックな経営を行いその都度、問題を起こして廃業する。
そして舌の根も乾かない内に似たような業種の会社を短期間で立ち上げる。この繰り返し行っているかどうかです。ただし、一般的なホームページ上ではそのような情報は掲載されないでしょう。
そこで検索サイトを使ってその経営者を調べてみます。特になんの落ち度も悪意もない人物ならばこれといった悪評の記事は出て来ません。
しかし、脛に傷のある行動をやっていたら必ずと言っていいほどネットには情報が出回ります。この内容をじっくり検討しましょう。本当に信じていい内容かどうか。この程度の悪意ならば自分自身の範囲内なのか。ここで気をつけておきたいのはネットの情報にあまりに踊らされない事です。
最終判断はあくまで自分自身です。ネットでこう言っていたからこの会社を受けるのは辞めよう、なんていうのは無しにしましょう。
数ある情報を自分なりに分析して判断を下す作業も練習しておかないとこれからの会社勤めで苦心する可能性がありますから。
社員の構成年代層を調べる
在籍している社員の年代層はサイト上にはほとんど公表していないでしょう。会社四季報に載っているような企業ならば平均年齢くらいは記載されていますので、まだ判断しやすいのですが。では、そうではない企業の場合はどうするか?
面接で直接聞くしかないでしょう。
大抵の企業は面接時に「 何か聞きたい事はないですか?」といった感じになると思います。(この質疑応答の時間を設けてくれないところはよっぽど要注意の会社か、貴方に内定の見込みがないかのどちらかです。)
この時にズバリと聞きましょう。恐らくそういったタイミング逃すと入社前に確認するというのは非常に難しくなると思います。
ブラックな匂いのする年代構成とは、ある特定の年齢層がこぞって抜けているようなケースです。例えばまだ若い社長なのに(30歳位として)、その下の年齢構成層である27~28歳代がごそっといないとか。こういう場合は社長との間に経営上の何らかのトラブルが発生して大量退職している可能性があります。
そういう場合は同じ事がまた起きる可能性は否定できません。というのは、経営者さん自体がそういう癖のある人だからです。それがブラック企業というところでしょう。組織であって組織ではない。上意下達としてしか会社の指揮命令系統は機能しないでしょう。
何をもって判断するか?
残業時間や残業単価の未払い。休日出勤の強要。ワンオペの常態化とブラック企業と決定づける要素はいくつもあります。
パワハラやモラハラの類もブラック企業の範疇と言われています。
実際、入社前に入念に調べたつもりなのに入ってみたらブラック企業だったという事もあるでしょう。天に運を任せるしかない心境になるかもしれません。
しかし、では、上司が全く怒らない会社や残業が全く発生しない会社というのはこの世の存在するのでしょうか?
恐らくそんな会社世界中を探してもないんじゃないでしょうか。企業は売上を上げて利益を出さないことには社員に給料は払えません。受信料で成り立っているとことや税金で成り立つ公務員とは本質的に違うのです。
自分の給料は自分で稼ぐ、という意識がないことには会社という所ではやっていけません。
だから、上司も社長も怒りたくて怒鳴っている訳でもありませんし、残業だってやりたくってやっている訳でもないのです。企業活動の本質を考えたらば、自分が会社にとってどういう存在なのか、という答えが見つかるはずです。
さいごに
2回に渡ってブラック企業かどうかを見抜くポイントを書いてまいりました。日本の会社の実に95%以上は中小企業です。福利厚生が充実している大企業はほんの4~5%程度にしかすぎません。
では、大企業だったらブラック的な采配は皆無なのでしょうか?逆に中小企業はほとんどがブラックでしょうか?
今は小さい強烈なブラック企業でも3年先、4年先はどうなっているか分かりません。もしかしたら優良大企業に転身しているかもしれません。一時のデータで早合点のないようじっくりとしらべてくださいね。
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